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【上五島病院】令和7年9月末をもって分娩を休止【6/22住民説明会レポート】

  • 執筆者の写真: しまの授乳室事務局
    しまの授乳室事務局
  • 2 時間前
  • 読了時間: 4分

6/22(日)、こども未来交流センター「きらり」にて上五島病院による「分娩休止に関する説明会」が開催されました。

今回は、その内容をまとめてお伝えします。

令和7年9月末で分娩を休止します


まず大切なお知らせです。

上五島病院では 令和7年9月末をもって、分娩の取り扱いを休止 することになりました。


ただし、産婦人科がなくなるわけではありません!

妊婦健診や、助産師による産前・産後のケアはこれまで通り継続します。


なぜ分娩をやめるの?

主な理由は以下のとおりです


• 地域全体の出生数が減ってきており、病院での分娩数も減少

• 一方で、母子ともにリスクの高い「ハイリスク妊娠」の割合が増えている

• 助産師や産婦人科医師の確保が難しく、緊急時の対応が困難な体制に


このままでは「安全なお産」を守れないと判断し、本土の病院等と連携しながら、出産はより安全な環境で という方向にかじを切ることになりました。

上五島病院での分娩は休止になりました
上五島病院での分娩は休止になりました

妊婦健診や産後のケアはどうなるの?


分娩は休止となりますが、妊婦さんへのサポートはさらに手厚くしていくとのことです。


●産婦人科

分娩が休止になりますが、産婦人科は無くなりません。

常勤の医師はおらず、本土からの応援で外来診療を行います。


●妊婦健診

• これまで通り、上五島病院で健診・母親学級が受けられます

• 分娩予定の本土の病院でも、初期・中期・後期の3回の健診を実施予定

• 妊婦さんの情報は「長崎県周産期支援システム(スクスク)」でしっかり共有されます


●産後ケア

• 現在の「おっぱい外来」は継続(1時間の育児相談・乳房ケア)

• 新しく「デイサービス型の産後ケア」 を導入予定

 → 10時〜16時の間で、赤ちゃんと一緒に安心して過ごせる時間をサポートします

 → 授乳や育児相談、マッサージ、骨盤ケアなどを行います

今後に向けて


上五島病院は「島の妊産婦・子育てをこれまで以上に多職種と連携し支えていく」とのことです。


そして今後もこの件に関する説明会を開催予定とのこと。

質疑応答について(抜粋)


Q.1 経済面での支援はどう考えているか


A.行政(新上五島町)と調整中である。


Q.2 本土の病院とは?


A 妊婦が希望する長崎県内外の病院である。長崎県内ならば、長崎県周産期支援システム(スクスク)で情報共有がされる。


Q.3 早産など妊婦の緊急時の対応は?


A.ヘリコプター搬送等を使った緊急搬送を行うが、天候等にも左右されるため、上五島病院全体で対応できる体制等に努める。

といった内容でした。


正直、これで安心して妊娠出産できる!とは思えませんでした。


・経済面でのサポートの内容をもっと知りたいし見直してほしい!


現在、島外で出産する場合は妊婦さん本人のみにかかる費用の一部を行政が支援してくださっていますが、妊婦本人だけでなくその家族まで適用範囲を広げてほしい!


また、現行の支援制度は

  • 宿泊費 7,000円/泊

  • 往復交通費


なのですが金額も増額してほしいですし、交通費の範囲についてはフェリーに自車を載せる費用まで拡大してほしいです。


なにより、今後は妊娠初期・中期・後期にそれぞれ本土病院へ通院する必要があります。その場合の費用についても、妊婦本人とその家族までも支援いただけることを信じています。


・妊娠36週以降の長崎本土での過ごし方のイメージをもっと具体的に知りたい!


初産は「陣痛ってなに?」「どのタイミングで受診すべき?」「破水って?」など不安だらけ。それを、36週以降馴染みのない場所で過ごすのは余計に不安…。

ホテルやマンスリーマンションなどで過ごすなら、食事の栄養面なども心配しています。

町の人たちとの会話で見えてきた未来のお産のカタチと「夢の施設」

とはいえ、上五島だけでなくどこの自治体も同じ問題を抱えている現状。安心安全なお産のカタチは変わってきています。


だから今後は、たとえばこんな施設があったら良いよね!


新上五島町のさまざまな方と話す中で、とある「未来のお産」のカタチが皆さんの心の中にあることがわかってきました。


  • 産前〜産後、家族で過ごせる本土にある施設

  • 主に36週から産後1ヶ月ぐらいまで滞在できる(本土病院への通院時にも使える)

  • そこには助産師さんがいて、食事面、健康面のサポートを受けられる

  • 上五島だけでなく、五島市や壱岐・対馬・半島エリアなど長崎県のへき地のママたちが集う


こんな場所があったら、上五島だけでなく長崎県全体の離島をはじめとする問題解決の一助にならないか。全国的に増えている同様の問題解決のモデルケースになるのでは?


今後の説明会でさらにアップデートしていく情報にも注目しつつ、しまの授乳室としては安心安全なお産+みんなが「なんか良いかも!」と思える未来になるようなアイデアを考えていきたいなと思った説明会でした。



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